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2022.12.12

学習塾にお線香⁉ ご先祖様が授けてくれる自己肯定感が生きる力と学力の向上につながる【お客様インタビュー・山田祐太郎さま】

学習塾にお線香⁉ ご先祖様が授けてくれる自己肯定感が生きる力と学力の向上につながる【お客様インタビュー・山田祐太郎さま】

 

素心でお線香を買って下さる
お客様インタビュー。

学習塾を経営する
山田祐太郎さんは
白檀の煙で教室内を燻らせて
生徒たちを迎え入れます。

どうして塾にお線香を?
お香と学力の相関性は?

そんなことを聞きたくて
取材を申し込んでみると

親や祖先の大切さや
お墓参りと自己肯定感の
相関性についてなど
熱く、深く、話して下さいました。

ご先祖様と情操教育。
子育て中の親御さんたちに
ぜひ読んでいただきたい記事です。

学習塾で白檀の線香を焚く理由

幼少のころから、神社やお寺、神棚やお仏壇には親近感がありましたが、大人になってよりその想いが強まりました。自分のルーツである祖先とつながることはものすごく大事なことだと気づいたんです。

お墓やお仏壇では必ずお線香を焚きますが、そうしていると私自身がお線香の香りが好きになって、いまではすべての学習塾でお線香を焚いています。

お線香には気持ちを鎮めて落ち着かせる効果があるそうで、お線香の香りがただようことで、教室内の空間や、自分自身の身体が浄められる気がします。

私たち人間は、情報のほとんどを目と耳を通じて認識していると言われています。お線香の香りを燻らせることで、嗅覚という普段あまり使うことのない感覚が広がり、結果的に生徒たちのリラックスにつながるのでしょうね。学習塾では当たり前になっている白檀の香りですが、あえて「この匂いが好き」と言ってくれる子もいます。

日本人は昔から「心を静める」というアプローチや方法論を持っていて、そのひとつがお香。ここに来る生徒たちには、なんとなくで構わないので、お香の香りを通じて伝統のよさみたいなものを身体で感じてほしいですね。

山田さんのお気に入り「大香木白檀」(精華堂)

学力向上よりも大切な自己肯定感

学習塾の役割は、受験対策を講じて、生徒が希望する学校への進学をお手伝いすることです。

でもそれと同じくらいに大切なのが、人として生きていくための人間教育。ここに重きを置いているのがうちの特徴ではないでしょうか。進学率は99%を誇りますが、同時に生徒たちには生きる力を養い、心を磨いてほしいと考えています。

できる環境を与えて、やる気が出るようにすれば、勉強って勝手にやれるものなんです。私自身、勉強ができなかった方なので、よく分かる。

褒められることよりもけなされることが多く、馬鹿にされ、すると自分に自信がなくなってしまい、ゲームやSNSの世界に逃げてしまう。だから、何よりも「自己肯定感」を最優先にして生徒たちに向き合ってます。

彼らを褒めて、腹を割って話すことで、今度は逆に彼らから家で話せないこと、先生に言えないことを言ってきてくれる。こちらはそれをしっかりと聴いて受け止める。その繰り返しをしていると、子どもたちは自然と自ら学ぼうとしてくれます。

子どもって好奇心旺盛だから、本来は何事も学びたいはずなんです。その可能性を、周りの環境がつぶしてしまっている。

自らの中の自己肯定感を高めることで、自発的に勉強しようという気になる。自己肯定感が向上すると自然に学力も高まってくる、その両方を私たちはケアしています。

生きる力を養い、心を磨いてくれるご先祖様

お仏壇やお墓は、自己肯定感を高めるのにものすごく大切な場所です。私たちは、ご先祖様がいて、今ここにいられます。とっても当たり前なことですけど、でも当たり前だからこそ忘れてはいけない大切なことです。

じゃあ、ご先祖さまってそんなに偉いのかというと、決してそうではないんですけど、自分がいまここにいるのは、ここまでのところのご先祖様の集大成であり、完成形だと思うんです。

正直、私も自分のおじいちゃんまでのことしかよく知らない。でも、この人たちがいたからこそ今の自分があって、この人たちが大事にしてきた子供の子供のその子供が、自分なわけです。

だから、自分自身を傷つけてはならないし、自分を大事にしてほしい。私の身体は私自身のものですが、その中には何百何千何万というご先祖様の存在が生きている。決してひとりじゃないんです。

お墓と仏壇は、愛する祖父への感謝と誓いの場所

僕にとってのご先祖さまは祖父です。昨年6月に亡くなってしまったのですが、本当にかっこいい背中を見せてくれました。母子家庭で育ったのですが、父親の代わりを一生懸命務めてくれて、祖父がいなければ大学にも行けなかったでしょうね。

最終的に、人は人で磨かれるのではないでしょうか。なぜ私がこうも神仏やご先祖様を大切に想う心を養えたのかというと、先祖供養という日本社会の慣習もありますが、やっぱり祖父という存在です。本気で孫を大事にしてくれた祖父だからこそ、私も祖父のことが大好きです。

お墓やお仏壇は、自分のルーツへの感謝と誓いの場所ではないでしょうか。この9月にも新しい教室を2か所オープンしたのですが、その前日もお墓参りして、「おじいちゃんありがとう!明日オープンする教室もがんばります!」と伝えてきました。

ルーツとは、「根」という意味です。ご先祖さまという根に感謝して、しっかり根を張ることで、子孫という幹も大きく伸び、青々とした葉を開かせるのではないかと思います。


▶山田祐太郎さんが塾長を務める個別指導学習塾「Growing」は、市内に4カ所の教室があります。ホームページはこちらから。

▶2022年9月には胎教・幼児教育の「へーグル姫路校」をオープン。ホームページはこちらから。(このたびの取材は、へーグル姫路校さまにお邪魔いたしました)


取材・文 玉川将人
撮影 西内一志

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