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2022.12.23

“お香女子”が薦めるお香のある暮らし【お客様インタビュー・石原南さま】

“お香女子”が薦めるお香のある暮らし【お客様インタビュー・石原南さま】

 

素心でお香を買って下さる
お客様へのインタビュー。

姫路市手柄のそら整骨院。
院長の石原南さんは
その日来る患者さんの顔を
思い浮かべては
その人にあったお香を焚いて
一日をスタートさせるそうです。

「一度立ち止まりたい。
自分自身を解き放ちたい。
そういう時にこそ
お香がそばにあるとよいですよ」

そう語る“お香女子”石原さんに
お香の魅力や
おすすめのお香について
お話いただきました。

お香は毎朝のルーティン

もともとお香は好きでしたけど、たまに楽しむ程度でした。ある時、サロンを経営している仲のいい先輩がお店の玄関で松栄堂さんの『白川』を焚かれていて、それがすごくいい香りだったんです。

すると、同じ時期に素心さんのブログ(現在は閉鎖)でも「松栄堂のお香を扱ってますよ」っていうのを見かけて。そこからお香ライフが始まりました。

開店前、朝一番の掃除を終えてからお香を焚くのが毎日のルーティンです。お部屋の中をきれいにして、窓を全部開け放して、いったん気持ちをリセットさせようみたいな感じで、お香に火をつけます。朝がバタバタしちゃうと、1日中ずっとバタついちゃいますからね。

お香を選ぶ基準はさまざま。その日に来られる患者さんが喜んでくれそうなもの、私自身の体調に合うもの、天候や季節にピッタリなものなど、その時によりますね。

匂いが混ざっちゃうので、基本は1日に1つのお香ですけど、私の中で好きなコンビというのがあって、たまに2種類のお香を焚くこともあります。

お香女子が薦めるお香3選

たくさん大好きなお香がある中で、3つだけ選ぶのはとても大変だったんですけど、ランキング形式でおすすめしますね。

第3位 『風韻伽羅』(みのり苑)

伽羅っていう香木は、とても希少なんですよね。ですからお値段も高めですけど(笑)、深みのある甘い香りが本当にすばらしい。

個人的には、「メンタル面をちゃんとしたいぞ!」みたいな時は絶対にこれです。『風韻伽羅』を焚くと心がキリっとするので、自分を律したい時や芯を通したい時によく焚いています。あと、患者さんの中で、大事な時期を迎えている方や、大きな仕事を抱えている方が来られる時にも、意識的に焚いています。

『風韻 伽羅』(みのり苑)。楽天販売ページはこちらから。

第2位 『二条』(松栄堂)

『二条』は焚いたとたんに空間の空気がスっと透き通る感じがします。フレグランス系に近いさわやかさがあり、アロマインセンスとしてもすごく焚きやすいと思います。

私の中では、「雨の日は二条」と決めているんです。雨の日って、やっぱりジメっとしますけど、『二条』の煙が香りを放ちながら宙に昇っていくのを見ていると、梅雨時の不快感ですらうまく中和して、さわやかに消えていくように思えます。お値段もお手頃ですし、おすすめですよ。

『法輪 二条』(松栄堂)。素心姫路店で販売中。

 

第1位 『堀川』(松栄堂)

やっぱり第1位は松栄堂さんの『堀川』です。このお香、本当に大人気らしいですね。かすかな甘味と上品な香りがとても心地よくて、「そら」の患者さんにも好評です。

ありがたいことに、患者さんからもよく「ここに来るとホンマにホッとできる」「ゆったり落ち着ける」と仰っていただいてます。『堀川』はその空気を作り出すのにものすごく合ってて、なんかもうそのままのんびり寝てしまえるぐらいな、そういう香りを出してくれます(笑)

個人的には週末によく焚いている気がします。もうはじめから「今日は休みだぞ」みたいな気分の時。「そら」は土曜日も開業してますけど、土曜日の患者さんは特に堀川好きな人が多いかもしれません。

リラックスしてもいい日に、リラックスしてもいい場所で、よりリラックスできるよう心身をほぐしてくれるお香ですね。

『法輪 堀川』(松栄堂)。素心姫路店で販売中。

お香について深く語って下さる石原さん。

お香のある暮らしのよさ

お香って、火をつけて、香りと煙を漂わせることで、時間と空間が一度リセットされますよね。「一度立ち止まりたい」「自分自身を解き放ちたい」そう感じた時にこそ、お香がそばにあるととてもよいですよ。

やっぱり私たちって、知らない間にいろんなものをため込んでしまいます。家事や仕事や、育児や趣味。やることばかり決まってて、立ち止まる瞬間がない。ここに来る患者さんも、そして私自身も、誰もがそうした時間の使い方をしているようです。

お香を焚いて、昇る煙をぼんやり見て、いつもと違ういい香りを味わう時間って、きっと意識が「無」に近づいていると思うんです。本で文字を追うこともなければ、何かを思案することもない。そういう”何もない時間”をわずか数分だけでも持つって、本当の自分に立ち返るためにもとても大切な気がします。そういう意味では、いま人気の、坐禅や、ヨガや、瞑想などにも通じているのかもしれません。

でも、なかなかヨガに行けない人も、家の中に香立て一つ用意してお香を焚くだけで、ちょっとしたリセットができます。自分自身の考えや、心の中の気持ちを見つめ直す時間、自分の軸になるものとちゃんと向き合う時間を持つことがきっと大切で、私の場合はお香を焚く時間がまさにそれなのでしょうね。

「その日の気分に合わせて香皿との組み合わせも楽しんでいる」と石原さん

香炉や香皿も全て素心で購入したもの。

素心さんには本当に感謝です。だって、姫路にいながら京都の老舗のお香が手に入るって、すごいことですからね。

商品の置き方からスタッフさんの対応まで、もう普通に「雑貨屋さんに来てるのかな」ぐらいの感覚で、でもちょっと深い話もしてくれるみたいな。そこは仏壇店ならではですよね。本当に素敵なお店だと思います。


今回取材に応じて下さった石原南さんは、「そら整骨院」を営んでおられます。常に予約で埋まっているとのことなので、施術希望の方はまずは電話でお問い合わせください。

そら整骨院
兵庫県姫路市岡田720-1
079-269-9000
公式ホームページはこちらから


構成・文 玉川将人
撮影 西内一志

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