下書き

「仏壇はいらない」派のあなたへ。後悔しない供養のかたちを解説します

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こんにちは。仏壇・墓石の素心(そしん)加古川店の濱田です。

最近、お店でも「仏壇はいらないと思っているんです」というご相談をよく受けます。

仏壇店としてはとても淋しいお声である一方で……

「全く何もしなくていいわけじゃない」
「手を合わせる場所はほしい」

……と、心の中で葛藤されている方も少なくありません。

このようにお考えの方に、私たち素心のスタッフが、プロの仏壇店としてどのようにお客様にアドバイスをしているかをご紹介できればと思います。

「仏壇はいらないけど、手を合わせる場所がほしい」という方は、ぜひとも参考にしてみてください。

仏壇をいらないと考える人の理由

葬儀を終えて、四十九日までに仏壇を用意するというのは、いまも昔も変わらずに行われていますが、近年、「仏壇なんてなくてもいい」と考える方が少なくないように思います。

どうしてそのように思われるのでしょうか。何人ものお客様に伺ってみると、次のような理由があることが分かりました。

あととりがいない

「仏壇は代々引き継ぐもの」というイメージがあるからこそ、自分の代で終わることが分かっているのに新しく買うのは……と躊躇してしまいますよね。

実家の仏壇がわが家に入らない

実家の立派なお仏壇を引き継ぎたい気持ちはあっても、今のマンションや洋間のスペースには物理的に入らないという切実なご相談も多いです。

今の暮らしのスタイルに合わない

「信仰心がないから」というよりも、「仰々しい仏壇を置くと、今のインテリアから浮いてしまう」という、暮らしの質を大切にされる方のお声も増えています。

日々のお手入れを負担に感じる

毎日のお供えやお掃除を「完璧にやらなければならない」と思うほど、責任感の強い方ほど「自分には続けられないかも」と負担に感じてしまうようです。

仏壇がないことの注意点

前の章で見たように、ただ単に「仏壇はいらない」とは言っても、そこにはさまざまな理由があることが分かります。

そうは言っても、勢いで「なし」と決めてしまう前に、プロとしてどうしてもお伝えしておきたい注意点があります。

お仏壇という形をなくすことが、私たちの心にどんな影響を及ぼすのでしょうか。

暮らしの中に心の拠り所がない

お仏壇は、いわば「家の中にある小さなお寺」です。

それがなくなるということは、暮らしの中から「心の拠り所」がなくなってしまうということでもあります。

悲しいことがあったとき、あるいは嬉しい報告をしたい時に……

「どこに向かって語りかければいいのか分からない」
「心がざわざわして落ち着かない」

そんなふうに、日常の中でふと立ち止まって心を整える拠り所を失ってしまう寂しさは、想像以上に大きいものです。

供養をした実感を得られない

「大切なのは形ではなくて心。心の中で思い続けることが大事」

このように思っていても、慌ただしい毎日の中では、どうしても故人さまを想う時間は薄れてしまいがちになってしまうものです。

お花を替えたり、お線香をあげたりといった「形」があるからこそ、私たちは「今日も供養ができた」という実感と安心感を得ることができます。

形がまったくない状態だと、ふとした瞬間に「自分はちゃんと供養できているのだろうか」と、かえって不安が増大しかねません。

仏壇はなくても「祈りの場所」は作っておこう!

「伝統的な仏壇はいらないけれど、心の拠り所は失いたくない」

そんな方におすすめしたいのが、今のライフスタイルに合わせた「祈りの場所」を作ることです。

無理に大きな仏壇を用意しなくても、故人さまやご先祖さまに手を合わせる方法はたくさんあります。

法事や供養の場として「お寺」を活用しよう

お寺は、まさに「祈りのための聖域」として、長い年月をかけて日本中のあちこちに存在しています。

もしも家の中に仏壇を置けないのであれば、定期的にお寺にお参りして、手を合わせてみるのもいいかもしれませんね。

最近では、「家にはお仏壇がないので、法要はお寺の本堂でお願いします」というケースもよく見られます。

また、位牌やお骨をお寺に預けて永代供養をされる方にとっては、まさにお寺が故人さまやご先祖さまの居場所になりますよね。

「家で毎日お参りしなきゃ」というプレッシャーを手放して、「定期的にお寺へ会いに行く」という形にしてみるのも、供養のあり方のひとつかもしれませんね。

お寺で法要や法事をする方も増えています。

ミニ仏壇・手元供養を「祈りの場所」としよう

「やっぱり家の中にも手を合わせる場所がほしい」という方は実にたくさん押されます。

そんな方々に支持されているのが、ミニ仏壇や手元供養というスタイルです。

「仏壇」ということばからイメージするような、大きくて重厚なものである必要はありません。

たとえば、お気に入りの写真と、小さなお位牌。そして、手のひらサイズのミニ骨壺や一輪挿し。それらをサイドボードや棚の一角に、さりげなく整えるだけでいいんです。

これなら、お手入れの負担も少なく、マンションのリビングや洋室のインテリアにも自然になじみますよね。

大切なのは、形式や大きさではなく、暮らしの中で「おはよう」「行ってきます」「ただいま」と、故人さまやご先祖さまに声をかけられる場所があることなんです。

それでも仏壇があった方がいい! 3つのメリット

ここまでのお話を整理すると……

1:さまざまな理由で「仏壇はいらない」と考える人が増えている
2:でも家の中に「祈りの場所」がないと、心の拠り所や供養の実感が得にくい
3:仏壇がなくても、お寺へのお参りや手元供養という選択肢がある

……というお話をさせていただきました。

それでもやっぱり、私は、お仏壇がお家の中にあることを、強くおすすめします。

それは決して「高いものを買ってほしい」からではありません。

どんなに小さくても、シンプルでも構いません。お家の中にお仏壇という「場所」があることが、あなた自身、そしてあなたが大切に想う故人さまやご先祖さまの喜びにつながると信じているからです。

お仏壇があることで、次の3つのメリットがもたらされます。

仏さまに守られている安心感

お仏壇には、その宗派の「ご本尊(仏さま)」が祀られます。

仏さまの存在って、実はとても大きなものだと私は思っています。

手元供養との一番の違いは「その中心に仏さま(絶対的な見守り手)がいるか、いないか」ではないでしょうか。

自分一人で故人さまを支えようとすると、時にその重みで疲れてしまうこともあります。

でも、仏さまが中心にいてくださることで、「故人さまを仏さまにお任せし、自分も一緒に見守ってもらう」という、大きな安心感に包まれることができるのです。

箱型に区切られることによる「特別な空間」

お仏壇の多くは「箱型」をしていますよね。これには大きな意味があります。

家具の上に写真を置くだけだと、どうしても「日常」の中に埋もれてしまいがちです。

ところが、お仏壇という「枠」で空間を区切ることで、そこは日常とは切り離された、いわば「家の中の聖域」になります。

箱があることで、不思議と気持ちのスイッチが入り、大切な人と一対一で向き合える。気持ちを落ち着けて手を合わせる場所があることは、心の安定に大きく貢献してくれます。

従来からの形に家族や親戚も納得できる

現代的なライフスタイルを優先したい自分と、伝統を重んじる親戚。この間で悩まれる方は多いです。

「仏壇なんていらない」と突っぱねてしまうと角が立ちますが、今の暮らしになじむコンパクトなお仏壇があれば、法事で集まった親戚も「あぁ、新しい形でちゃんと大切にしているんだね」と安心されます。

自分らしいスタイルを守りつつ、周囲の想いも大切にできる。お仏壇は、家族の絆を円満につなぎ止めてくれるハブのような役割も果たしてくれるのです。

「仏壇はいらない」と考える方から寄せられる質問 Q&A

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

最後に、「仏壇はいらないけど……」とお悩みを持つお客様から、特によくいただく不安にお答えします。

Q:仏壇がなくてもバチあたりにはならないですか?

もし「何もないと落ち着かない」「申し訳ない気がする」と感じるのであれば、それは心が祈りの場所を求めているサインなのかもしれませんね。

立派な仏壇でなくても、まずはお写真を飾って一輪のお花をお供えするところから始めてみてはいかがですか。

その上で、それでも心がモヤモヤする時は、お仏壇を検討してみてもよいですね。どうぞお気軽に素心にご相談下さい。

Q:実家の仏壇が入らない場合はどうしたらいいですか?

無理に引き継がず、「買い替え」を検討することをおすすめします。

大きな仏壇を無理やり家に置いて、生活が窮屈になってしまっては、ご先祖さまも悲しまれます。

素心のお客様でも、今の暮らしに合う小さなサイズに買い替える方は実に多くおられますよ。

Q:仏壇がない場合、お盆や命日はどうすればいいの?

その日だけの、特別な「おもてなし」の場所を作ってあげてください。

普段は写真だけを飾っている場所でも、お盆や命日には、故人さまが好きだった食べ物やお酒、少し豪華なお花を添えてみるのもいいですよね。

また、お寺にお参りして本堂でお経をあげてもらうのも良いでしょう。

形に縛られず、「今日はあなたの特別な日だよ」と心を通じて、亡き方に想いを届けることこそが、何よりの供養になります。

おわりに

「仏壇はいらない」

仏壇店としてはとっても淋しいことばですが、よくよくお客さまのお話を伺っていると、決してご先祖さまを疎かにしたいわけではなく、さまざまな事情や想いがあることが分かります。

伝統的な形式にしばられて、手を合わせることそのものを負担に感じてしまうのは本末転倒ですよね。今のあなたにちょうどいい祈りのかたちを見つけることこそが、これからの時代に合った、供養のあり方なのかもしれません。

もし、「自分に合う方法がわからない」「実際にどんな選択肢があるのか見てみたい」と思われたら、ぜひ一度、素心にご来店ください。

おしゃれな手元供養やコンパクトなミニ仏壇など、あなたの心に寄り添う「祈りの場所作り」を、私たちが精一杯お手伝いさせていただきます。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

出演:浜田由香(素心加古川店)
執筆:玉川将人(素心メディア事業部)