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推しと祈り。みほとけが贈る「仏教ごちゃ混ぜエンタメフェス」|みほとけさんロングインタビュー(後編)

令和8年7月2日。
浄土宗の大本山
くろ谷・金戒光明寺で
みほとけさん初プロデュースの
仏教イベントが開催されます。
第一部は
「推しと祈り」をテーマにした
経済✕仏教トークセッション。
第二部は
法話・怪談・漫才・バンドを詰め込んだ
「THE 極楽 NIGHT」。
仏教について思考して
身体全身で感じる一日。
イベントに込める想いを
みほとけさんに語っていただきました。
ロングインタビューの後編です。
※前編記事『「みほ」はどうして「みほとけ」に?アイドルからお寺仏像大好き芸人への転身』はこちらから。
みほとけ初主宰の仏教イベント
—― お坊さんとの交流によって信心が芽生えたというみほとけさん。次は、お坊さんたちを集めたユニークなイベントを主宰されるとか。
ありがとうございます。7月2日の木曜日に京都市左京区にある金戒光明寺さまで、昼夜2部のイベントをさせていただきます。
—― 金戒光明寺は、浄土宗の大本山ですよね。そんな格式あるお寺で、ですか?
そうなんです、本当にありがたいご縁をいただきました。金戒光明寺は、浄土宗をひらいた法然上人が、当時、新しい仏教の教えを説くためにはじめて草庵を結ばれた、まさに原点の場所なんですね。そんな神聖な舞台をお借りして、令和の今、新しい仏教のカタチをお届けできるなんて……。場所を貸してくださった金戒光明寺さまには、本当に感謝しています。
—― 新しい仏教、ということですが、具体的にどんなことをされるのですか?
そうですね。ひと言で言うと、「仏教を“思考”と“エンタメ”の両面から体験するお祭り」です。
―― 思考とエンタメ?
はい。昼の部では、「仏教って何ぞやを、みんなで一緒に考えよう!」ということで、LINEヤフー株式会社の前会長(令和8年6月退任)の川邊健太郎さんをお招きして、浄土宗のお坊さんを交えて「経済✕仏教」をテーマにお話しします。
―― それはそれは、豪華ゲストですね。
夜の部は『THE 極楽 NIGHT』と銘打って、法話・怪談・漫才・バンドをひとつの空間に全部詰め込みました。言わば「仏教ごちゃ混ぜフェス」ですね。
—― 情報量が多すぎて、ついて行けないです(笑)くわしく聞かせてもらえますか。
もちろんです!
推しと祈り。宗教とアイドルの交差点
—― 第一部のイベントは『推しと祈り。宗教とアイドルの交差点』。アイドルと仏像をこよなく愛するみほとけさんだからこそ実現可能なテーマですね。しかも川邊さんをお招きして……。
川邊さんは、日本のITビジネス界隈におけるトップランナーですけど、一方でハロプロの推し活にドハマりされたり、仏教もお好きだったりで、私も一度お寺の話で意気投合したことがあるんです。

川邊健太郎さん(写真右端)をお迎えしてのトークセッション。見ごたえあり、いや、見ごたえしかないテーマとキャスト。
—― 川邊さんの推し活は知る人ぞ知るところですよね。私もこのイベントチラシを見て、驚きとともに、すぐに納得しました。なるほど、川邊さんかと。
実は、7月1日~3日の三日間、京都では「IVS」といって、国内最大規模のスタートアップカンファレンスが行われるんです。国内外からスタートアップ、投資家、大企業、クリエイターの方々が京都にやってきます。もちろん川邊さんも京都にお越しになる。だったら、ビジネスパーソン向けの仏教イベントを川邊さんと一緒にやろうじゃないかと、お声がけしたんです。
―― そして僧侶代表として池口龍法さんと河村英昌さんも登壇される。仏教界では知る人ぞ知るお方で、川邊さんのお相手として最高の布陣です。
はい。池口龍法さんはフリーマガジン『フリースタイルな僧侶たち』の創刊や、仏教めいどカフェ『ぴゅあらんど』のプロデュースなど、若い人たちに仏教を届ける活動を精力的にされています。
―― 念仏フェス『超十夜祭』や、ドローン仏でも知られますよね。

池口龍法さん。浄土宗龍岸寺 住職
河村英昌さんも、僧侶をしながら株式会社神社仏閣オンラインを立ち上げられて、YouTubeなどで社寺世界の魅力を発信し続けています。おふたりとも浄土宗の僧侶で、京都生まれの京大卒。川邊さんとどんなお話になるのか、いまから楽しみです。

河村英昌さん。浄土宗大光寺 副住職。株式会社神社仏閣オンライン 代表
―― このトークセッションを通じて、ビジネスパーソンの方々にどんな「おみやげ(気づき)」を持ち帰ってもらいたいですか?
いまの世の中って、「宗教」というものが煙たがられてますよね。みんな神社やお寺にはお参りするのに、無宗教を自認している人がとっても多い。
―― そうですね。
でも一方で、推し活をする人はものすごく増えています。その根底には、ただその人の作品を買うだけでなく、応援という形を通じて、推しと一緒に歩む日々を継続させたいという想いがあって、これは宗教の祈りにすごく似ていると思うんです。
―― なるほど。
推し活という経済活動には宗教に似た原理がある。だったら宗教の構造、祈りの本質に少しでも近づくことで、なにかビジネスに活かせるアイデアや気づきが得られるのではないかなあと期待してます。

アイドルユニット「WenDee」時代のみほとけさん(一番右)
―― もともと英語のアイドル(idol)は「偶像」という意味ですもんね。その呼び方の中に、すでに宗教性が込められています。
そうなんです。仏像もアイドルも偶像。ただ違うのは、仏像は微動だにしないけど、アイドルは動く。話もするし、食べもする。SNSで生活感を出してみたり、会いに行くこともできる。川邊さんには、偶像になりきれていないアイドルのどこに感動しているのかを、ぜひ聞いてみたいですね。
―― 推しの宗教性をテーマにした朝井リョウさんの小説『イン・ザ・メガチャーチ』が大ヒットしていますが、実は日本経済新聞の連載だったことが興味深いです。ファンダム経済の仕組みや推しの宗教性というのは、日経新聞を購読するビジネスパーソンにも響くテーマだったのでしょうね。
このイベント、とってもありがたいことに、IVSのサイドイベントとして公認を頂きました。なので、ぜひともひとりでも多くの方にお越しいただきたいです。
—― 金戒光明寺は、IVSのメイン会場である「みやこめっせ」からすぐそばですもんね。
はい。仏教や推し活といった、普段とはまったく違った角度からビジネスを考えるきっかけになったら嬉しいです。
法話・怪談・漫才・バンド・EDM。仏教を全身で浴びる120分
―― そして、夜の部は『THE 極楽 NIGHT』。仏教ごちゃ混ぜフェス、ですか。
はい。仏教をいろんなカタチで体感してもらおうということで、ごちゃ混ぜにして詰め込みました(笑)
―― 法話、怪談、漫才、バンド……。これまでにはない仏教の味わい方ですね。
はい。どのキャストの方もみなさん経験豊かで、最高のパフォーマンスを披露して下さいます。聴いて、畏れて、笑って、歌って、仏教を身体全体で浴びてもらえたらと思います。

【法話:小谷剛璋】真言宗・福王寺住職(岡山県)。落語を思わせる語り口と人間味あふれる法話が人気を博す。H1法話グランプリ2023チャンピオン。

【怪談:満茶乃】古典演目を題材とした怪談の語り部。「憑依型」と表現されるかたり口と、能楽を基盤とした発声で、独特の世界観をつくりだす。

【漫才:ドドん】現役の僧侶であるボケの石田芳道さんと、葬儀社に勤務中のツッコミ・安田義孝さんによる異色漫才コンビ。

【バンド:THE・南無ズ】「お笑い×仏教×音楽」をテーマに活動する日本のロックバンド。ドドんのおふたりにベースとドラムを加えた4ピース編成。
―― これまでの仏教やお寺をイメージしている方にとっては、衝撃的な体験になりそうですね。
しかも特別演出として、昼の部にも登壇される河村英昌さんによる『般若心経EDM』というのもありまして…。
—― 般若心経をEDMにしてしまったのですね。
そうなんです。しかも、あのレジェンド振付師の香瑠鼓(かおるこ)さんに振り付けを考えていただきました。
―― それはすごいです! みほとけさんもモノマネやフリップ芸などをされるのですか?
いえいえ。私はMCとして、このイベントを楽しく進行させていただきます。
仏教は、明日を生きる活力
―― これまで、アイドルやお笑い芸人など、ステージの上でプレイヤーとして活動されていたみほとけさんが、今度は舞台を作る側、いわばプロデューサー的な立ち位置になるわけですが、その想いは?
約9年間、みほとけ活動をする中で分かったのは、私と同じように考えている人もたくさんいるんだな、ということです。
―― と言いますと?
仏教の魅力をエンタメに昇華しよう、仏教を通じて人々を楽しませようとしている人って実はすごく多くて、私なんかよりももっと素晴らしい人がたくさんいるんです。
―― みほとけさんも、充分にすばらしいご活躍です。
ありがとうございます。仏教の魅力を多くの人にお届けしたいという願いがある中で、それを体験させられる人がいて、体験させられる場所がある。だったらそれを掛け合わせようじゃないかということで、このイベントができあがっていきました。
―― 「仏教をビジネスに活かす」だけでなくて、仏教のよさそのものを味わってもらいたいですよね。
そうですね。もともとIVSのスピンオフが目的ではなくて、仏教のことをよく分からない方々にリーチできるイベントをしたいとずっと思っていました。ビジネスパーソンの方はもちろんですけど、どんな方が来ていただいても楽しめるプログラムになっています。

西国三十三所PR大使として、六波羅蜜寺住職とともに寺内をガイドをするみほとけさん。今後のさらなる活躍が期待されます。
―― 前後編にわたって、とてもすばらしいお話を聴かせていただきました。最後に、改めてご縁があってこの記事にたどり着いて下さった方々に、仏教の魅力を伝えてもらえますか。
はい。「仏教」や「お寺」と聞くと、堅苦しく考えがちですけど、仏教はよりよく生きる智慧やアイデアを授けてくれるものですし、お寺は今を生きる人たちがリラックスできて楽しめる場所なんです。ですから、まずは一歩だけでいいので足を踏み入れてもらいたいです。
―― それってやっぱり、実際にお寺に行ってみて、感じてみないと分からないものですもんね。みほとけさんのイベントは、その一歩を踏み入れやすいように、敷居を下げてくれています。
ありがとうございます。お寺に来て、仏教のやわらかい部分に触れて、「いい時間を過ごせたな」「明日もがんばろう!」と思ってもらえるようなイベントです。法話のありがたいお話を聴いて、怖い話に身を震わせて、音楽に身をゆだねて、笑って、歌って、踊って、感情をひとつ沸き立たせてみてください。明日を生きる活力が得られること間違いなしですから!
みほとけさんのロングインタビューを、前後編にわたってお届けしました。
みほとけさんに会いたいという方、仏教やお寺の意外な魅力に触れたいと思われた方は、令和8年7月2日に、ぜひとも金戒光明寺に足を運んでみてください。
たったひとつの小さなおみやげ(ご縁や気づき)が、あなたがこれから歩む道を照らす光となってくれるかもしれません。

▶第一部 経済×仏教トークセッション『推しと祈り』
イベント概要・チケット購入はこちらから
▶第二部 THE 極楽 NIGHT in大本山 金戒光明寺
イベント概要・チケット購入はこちらから
みほとけさん プロフィール
1994年、鎌倉市生まれ。慶應義塾大学看護医療学部卒業。お寺仏像研究家 芸人。
2009年、AKB48の9期生オーディションに受かったことがあるが、親の反対と学校の規則により辞退。高校2年生から仏像オタクになり、大学在学中から地下アイドルの経験を経て「仏像をもっと面白く喋れる人になりたい」とピン芸人として再デビュー。
年間500以上のお寺を訪れており、拝観した仏像は1万体を超える。西国三十三所PR大使。著書に『みほとけの推しほとけ』(笠間書院)。
▶YouTube『みほとけちゃんねる』はこちら
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取材・構成・文 玉川将人
記事中の画像はすべて、みほとけさんご本人よりご提供いただきました。



