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2026.04.02

【盛況御礼】仏壇屋が神戸の高架下で写真展を開いたら、100人の「仏縁」が紡がれた話。

【盛況御礼】仏壇屋が神戸の高架下で写真展を開いたら、100人の「仏縁」が紡がれた話。

3月24日・25日。
まもなく姿を消すこととなる
神戸・元町「モトコー」。

『仏とつながる写真展』は
予想をはるかに上回る熱気の中で
幕を閉じることができました。

足を運んでくださったみなさま
本当にありがとうございました!

仏壇屋が写真展?
しかもモトコーで?

そんなシュールな挑戦の
舞台裏を振り返り
そこから見えた
これからの『こころね』の歩みを
綴りたいと思います。

プレスリリースは空振り、でもSNSで「縁」が動いた

正直に告白すると、開催直前まで不安でいっぱいでした。

会場のモトコーは、私たちの拠点である姫路や加古川からは離れたアウェイの地。メディアへのプレスリリースも残念ながら空振りで、告知は自社の細々としたSNSのみ。

「両日で50人も来てくれたら御の字。お誘いいただいたお坊さんの顔が立てば……」

そんな控えめな目標を立てていたのですが、ふたを開けたらビックリ。

オープンと同時にひっきりなしに来場が続き、結果として2日間で約100名もの方にお越しいただいたのです。

右は素心の小林竜太。彼なしにはこの写真展の成功はありませんでした。『フォトケ』も『IKEROKU』も、すべて小林による発案・制作です。
シャッター通りと化した「モトコー」。けれどこの2日間、ここだけは別世界のような熱気に包まれていました。

初日に来てくださった方々がSNSでその熱をシェアし、2日目にはそれを見た方がまた新しい縁を運んでくれる。

ご本人によるご来場もあり、まさに「縁が数珠つなぎになる」光景がそこにありました。

須磨寺の小池陽人さん。翌日は「陽人さんのSNSで知りました」という人に多数お越しいただきました。
「ファンタジー武器屋」で知られる匠工芸の折井匠さんと桃井鈴さんもご来場。コラボ作品『ファンタジー仏壇』をバックに。
御朱印が大人気の谷口慈晃さん(常照寺)。早速動画を撮影してインスタにアップして下さいました。

星の道場 常光寺の樫本覚隆住職は、息子さんとご来場。
モトコロジーに素心を誘って下さった金照寺の宰務清子さんは娘さんとご一緒に。宰務さんがいなければこの写真展はありませんでした。心から感謝です。

「座る・撮る・知る」がハマった三本の柱

狭いガレージ空間が熱気に包まれたのは、私たちが用意した3つのコンテンツが想像以上に噛み合ったからだと感じています。

①『こころね』写真パネル展示 

5年間書き溜めた100本の記事から厳選。写真パネルの前に立ち止まり、お坊さんのことばを深く受け止める来場者の姿が印象的でした。

『こころね』から厳選の10記事を写真パネルにしてご紹介。

写真と記事の詳細について書かれた冊子をお配りしました。
写真パネルでは、『こころね』記事から選りすぐりの10本を展示。こちらのご夫婦は「お檀家さん」という文化の尊さに深く頷いて下さった。

②フォトスポット『フォトケ』

職人謹製の台座と光背に座れる体験。この写真展の中では一番の人気コンテンツで、大人も子供も「仏になれる!」とキャッキャしながら撮影を楽しむ、最高のエンタメになりました。


大乗仏教の教えは「だれもが仏になれる」。ということで、袈裟をまとい、台座に座り、まずは仏になってもらいました。
順番待ちができるほどに盛況だった『フォトケ』。

撮影の前には手で表す「印」を決めてもらいます。仏さまによって異なる印があることを知り、ほとんどの方が「へぇ~」と驚かれていました。

③イケメン六地蔵『IKEROKU』

令和の感性で放つ新しいお地蔵さま『IKEROKU』。ここからはじめて「六地蔵」の世界観に触れる方も多く、伝統への入り口となりました。


この日はイケメン六地蔵『IKEROKU』デビューの日。「かわいい~」「おもしろい~」と、思いの外の反響を呼びました。

来場者プレゼントのステッカーは、100枚が完売。

ある人にとっては「自分と向き合う静かな時間」で、またある人にとっては「新しい発見があるアトラクション」。

さまざまな入り口から「仏」に触れる人たちの表情は、どれも晴れやかで、あたたかな笑みにあふれていました。

「モノ」に宿る「心」を語り続ける

仏壇屋さんの仕事は、仏さまと人々の「あいだ」に立つことです。

私たちは、仏像や仏壇、お墓という目に見える「モノ」を用意します。

そしてそこに、目に見えない「魂」や「想い」を込めるのは、宗教者の方々であり、ご家族の営みです。

「モノは心を表し、心はモノに宿る」

かつて、教えを説く僧侶と、モノを作る仏具屋は、一蓮托生でした。

けれど、価値観が多様化する現代、私たちは単に形ある「モノ」を用意するだけでは足りないと感じています。

だからこそ5年前、メディア事業部を立ち上げ、WEBメディア『こころね』を通じて、心を伝える「ことば」を紡ぎ始めたのです。

今回の写真展を、その歩みへのご褒美だと思い、感慨深く2日間を過ごさせていただきました。

メディアとは「つながる」「つなげる」という意味を持つことばです。

WEBというデジタル空間でつながっていたご縁が、モトコーというリアルの場で、熱を帯びてダイレクトにつながる。

その瞬間に立ち会えたこと、メディアとしての役割を果たせたことが、何よりの喜びです。


ご本人(正明寺・小林恵俊さん)の思わぬ登場で話が盛り上がります。この瞬間に、またひとつの仏縁が生じたのです。

「モノがたり」をする仏壇屋として

これからの私たちは、これまで以上に、「モノ売り」「モノづくり」の先にある「モノがたり」のできる仏壇屋さんでありたいです。

時代の変化に合わせ、供養や祈りの新しいあり方を提案し続けること。

人々の苦しみに寄り添い続けた「仏教」という光を、私たちなりの「ことば」と「ご縁」にかえて、誰かを照らしていくこと。

仏壇屋さんだからこそ語れる物語があり、おつなぎできるご縁があります。

たくさんの仏縁をいただいた2日間に、心から感謝申し上げます。

本当に、ありがとうございました!

そして次は、あなたの街で写真展を開催しますよ。

乞うご期待!


写真・構成・文 玉川 将人

 

 

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