コラム

進物線香の「のし」の種類や表書きを解説します【画像付き】 

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「お線香をお供え、のしの表書きはどう書く?」
「連名で贈る場合の順番は?」

今回は、お供えのお線香にお掛けする「のし」のギモンについてお答えします。

こんにちは。仏壇墓石の素心・姫路店の藤原です。

お悔やみの気持ちを込めて贈るお線香。せっかくの想いが、マナーの間違いで相手に気を遣わせてしまってはもったいないですよね。

今回は、お供えのお線香にかける「のし(掛け紙)」の基本から、表書きなど、日々仏壇店の店頭でご進物線香を設えているプロ視点で分かりやすく解説します。

お供え用の「進物線香」とは

進物線香とは、ご家庭で日常的に使うものとは異なり、贈答用に箱やパッケージを整えたお線香のことです。

桐箱や塗箱に入ったものも多く、丁寧な包装とのしを掛けてお贈りするのが一般的です。

進物線香を贈るシーン

お線香を贈るシーンには、次のような場面があります。

●葬儀後にご自宅に弔問する時
葬儀に参列できなかった場合や、家族葬のためにあとからご不幸を知った場合など、葬儀後にご自宅に弔問する際に、お供えのお線香を持参します。

●家族葬で香典を辞退された場合
最近は家族葬でお葬式する方が多く、弔問や香典を辞退される方が少なくありません。それでもこちららの想いをなんらかの形で表現したい時に、ご進物のお線香が選ばれます。

●ご命日や法事の時
故人さまのご命日や、 一周忌や三回忌などの法事の時に、お供えものとしてもお線香が人気です。

進物線香「のし」の表書き

それでは、のしの表書きについて、具体的に解説していきますね。

まずは水引の上段部分についてです。

迷った時は「御供」

時期を問わず、もっとも万能な書き方です。通夜や葬儀、四十九日法要、一周忌や三回忌、お盆やお彼岸など、どの場面でも使えます。

迷った時は「御供」を選んでおけば間違いないですし、素心の店頭でも「御供」でご案内しています。

ご逝去から四十九日までは「御霊前」

亡くなられてまもなくの弔問、通夜や葬儀への参列、葬儀を終えられて四十九日法要までの弔問の際には「御霊前」と書きます。これは、四十九日法要で「仏」となられるまでの、故人さまの「御霊(みたま)」へのお供えという意味からです。

ただし、宗派によっては「御霊前」を用いません。たとえば、浄土真宗ではご逝去された故人さまはすぐに極楽浄土に往生し、仏と成られると考えられているため、「霊」の文字を使わないとか……。

このあたり、判断に迷ってしまいますよね。なので、素心ではお客様からのご指定がない限り、表書きは「御供」とさせてもらっています。

四十九日法要とそれ以降は「御仏前」

四十九日法要とそれ以降は、「御仏前」と書きます。これは、四十九日法要で故人さまは「仏」になられると考えられているからです

ただしこれも、仏教以外の宗教(神道、キリスト教、無宗教など)では使えませんよね。なので、やはり素心では表書きを「御供」にしているというわけです。

贈り主の名前の書き方

のしの下段には贈り主の名前を記します。このセクションでは、名前の書き方の様々なパターンについて解説いたします。

名字? フルネーム?

のしの名入れは、フルネームがよいでしょう。

親しい間柄や目下への贈り物、内祝いなどは名字のみでも問題ないとされています。

素心の店頭では、名字とフルネームのどちらにするかをお客様に確認しますが、その割合は「半々」といったところでしょうか。

注意したいのは、お相手がだれから頂いたものが分からなくなってしまうことです。

親戚間などで同じ名字の人が多い場合、ご自身の名字がメジャーな場合(「佐藤さん」や「鈴木さん」など)、このような時はフルネームにしておくことがご家族への配慮となります。

連名の場合の書き方

複数の方でご一緒に進物線香を贈る時は、のしの表書きを連名にしても構いません。

この場合は、右側が上位になります。

「一同」の場合の書き方

組織や団体、チームや仲間でひとつのお線香をお供えする際は、「親戚一同」「友人一同」や「〇〇株式会社 有志一同」のように書きます。

連名で人数が多くなりすぎると、のしが見えずらくなるので「一同」を用いるのがよいですね。

肩書の入れ方

会社名や肩書を入れる場合は、名前の右側に少し小さめの文字で添えるのが一般的です。

英語(アルファベット)を使いたい場合

のしは縦書きが基本ですが、会社名に英語を用いている場合、アルファベットで書きたいものですよね。

この場合の対応は、主に次のいずれかとなり、そのつどお客様に確認させていただいています。

●カタカナに変換して縦書きにする

●アルファベットを縦書きにする

 

内のしと外のしはどっちがいい?

のし紙を、箱に直接かけてその上から包装する「内のし」と、包装紙の上から掛ける「外のし」はどちらを選んでも構いません。

特にご指定がない限り、素心では「外のし」を推奨しています。どなたからのお供えかが一目で分かることが、ご家族への配慮となるからです。

中には「控えめにしたい」とのことで内のしにされる方もいますので、お気軽にお申し付けください。

よくある質問

最後に、お供えのお線香ののしに関するよくあるご質問にお答えしますね。

Q:のしの「水引」の色は何色が正解ですか?

兵庫県を含む関西圏では、実際に水引を結ぶ場合は「双銀」、印刷された水引の場合は「黄白」が一般的です。素心加古川店、高砂店、姫路店でも、ほとんどが「双銀」または「黄白」です。

全国的には法要全般で「黒白」「青白」などもあるそうですので、地域に見合った色を仏壇店に確認してみるのが良いでしょう。

Q:名前は「薄墨」で書かないといけないのでしょうか?

絶対ではありませんが、薄墨をおすすめします。

本来のマナーでは、四十九日までが「薄墨」、四十九日以降は「濃墨」とされていました。「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味を持つ薄墨は、主にお通夜や葬儀の際のお香典で使われるマナーとして知られます。

ただし近年は、「訃報を知った時はすでに四十九日を超えていた」というケースも少なくなく、お客様の方でも判断がつかないというケースが多々見受けられます。

そのため、どの場面においても薄墨を用いるケースが増えており、素心でも特にご指定がない限り、薄墨でのご用意させていただいています。

おわりに

お供えのお線香やのし紙のマナーは、地域や時期によって決まりごとが多く、むずかしく感じられるかもしれません。だからこそ、困った時には私たち素心のスタッフにご相談下さい。

私たち素心では、今回解説したようなマナーを熟知したスタッフが、お客様の想いやご事情をしっかりと伺った上で、一つひとつ丁寧に「のし」をご用意させていただきます。

「表書きのマナーが分からない」「名前はどうやって書けばいいの?」といった小さなお悩みも、どうぞ遠慮なくお聞かせください。

素心加古川店・高砂店・姫路店の各店では、皆さまのご来店を心よりお待ちしております。お客様の大切な想いが、一番良いかたちで届くよう、心を込めてお手伝いさせていただきます。

素心姫路店の藤原でした。


構成・文 玉川将人