お盆の提灯についてどこよりも分かりやすく解説。期間、選び方、処分の仕方など
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こんにちは。素心姫路店の藤原です。
お盆には、故人さまやご先祖さまをわが家にお迎えしますが、その象徴的なお飾りが「お盆提灯」ですよね。
素心の店内でも、この季節になるとお盆提灯をずらっと並べることで「今年も夏がやってきたな」という気分になったりします。
そして、お盆提灯をお求めのお客様からこんな質問をいただいたりします。
「お盆提灯はいつからいつまで飾ればいいの?」
「昔は親戚に贈ってもらっていたって本当?」
「初盆では特別な提灯がいるの?」
「使い終わったあとはどうやって処分すればいいの?」
「浄土真宗ではお盆提灯はいらないって聞いたけど…」
この記事では、このようなお盆提灯に関するみなさまの疑問に分かりやすくお答えします。
この記事を読めば、お盆の準備に関するモヤモヤがすっきり解消して、安心して温かいお盆を迎えられますよ。ぜひ最後まで参考にしてみてくださいね。
※この記事は、素心加古川店・高砂店・姫路店をはじめとする兵庫県播磨地域のしきたりをベースに作られています。お盆のしきたりは地域によってかなりの差が出ますので、お住まいの地域のお寺さまや仏壇店にお訊ねすることをおすすめいたします。
お盆提灯の意味

お盆に提灯を飾るのには、大きく分けて3つの大切な意味があります。
ご先祖さまへの「目印」
一番の理由は、大切な故人さまやご先祖さまが、あの世から迷うことなくわが家へ帰ってこられる「目印」とするためです。
ご先祖さまは、灯りをたよりに帰って来ると考えられています。
お盆の初日の夕方には、玄関先で「迎え火」を焚いてお迎えしますが、お盆提灯はその迎え火と同じように「ここがあなたの帰ってくるお家ですよ」と伝えるための大切な灯りの役割を持っています。
ひと昔前は、ご先祖さまをお迎えに墓地まで出向き、そこで灯した火を松明に移して、わが家の提灯に灯していた地域もあるそうです。
お盆独特の「灯りのお供え」
お盆提灯は灯りのお供えです。
仏教では、仏さまの前に明かりを灯すことを「灯明」といい、お線香やお花と並ぶとても大切なお供え物とされています。
普段はローソクを灯しますが、ご先祖さまが帰ってこられるお盆には、さらに特別に提灯を並べて差し上げましょう。
ご先祖さまの帰ってこられる道を照らすと同時に、私たちからの最高のおもてなしに、きっと喜んでくださいますよ。
お参りの気持ちを高める「お盆感」
お盆提灯が並び、ぽっとやさしい明かりが灯ると、お部屋の雰囲気がガラリと変わりますよね。
この日常とは少し違う特別なお盆感が演出されることで、「ああ、お盆の季節だな」と、私たちの心も自然と洗われて、あたたかい気持ちになります。
まずは「形から入る」ことを心がけてみることで、ご先祖さまへより深く、心を込めて手を合わせることができるようになるものです。
お盆ならではのあたたかく、でもどこか物悲しい、心の琴線に触れる雰囲気を感じながら、故人さまやご先祖さまに向き合ってもらいたいです。
お盆提灯を飾る期間

お盆提灯って、いつからいつまで飾ればいいのでしょうか。
基本は8月13日~15日
基本はお盆の期間中、迎え盆から送り盆(8月13日〜15日)の3日間です。
素心加古川店・高砂店・姫路店のある兵庫県播磨地域の場合、初盆に限って、8月7日から始まりますので、この日に飾りつけます。
8月に入ったらいつ飾ってもOK!
しきたりは色々とありますが、私は「8月に入ったら、ご都合の良いタイミングで飾ってあげたらいいのでは」と思っています。
せっかくの美しい提灯ですから、お盆の3日間だけでは少しもったいない気もしますよね。
少し早めから明かりを灯し、お部屋に広がる「お盆感」を感じながら、故人さまやご先祖さまと向き合う時間を少しでも長く持っていただきたいな、と感じています。
お寺さまの「棚経参り」に間に合うように
ひとつだけ実用的なアドバイスを。
お盆期間中にお寺さまがご自宅にお経をあげに来てくださる「棚経参り」の予定がある方は、お坊さんが来られる日には必ず提灯の準備を済ませておきましょう。
早い場合は、7月下旬から8月上旬に棚経参りを行うケースもあるようなので、その日に間に合うように準備して、8月15日まで飾っておけばよいでしょう。
お坊さんも、きれいな明かりが灯された空間だと、よりすがすがしい気持ちでお参りしてくださることでしょう。
お盆提灯は何年飾るべきもの?
「お盆提灯って、一度買ったら毎年飾ってもいいの?それとも毎年買い替えるもの?」と迷われる方は少なくありません。
結論からお伝えすると、提灯の種類によって「1年限り」のものと「毎年飾る」ものに分かれます。
初盆用の「白紋天」は1年限り
四十九日を終えて初めて迎えるお盆(初盆・新盆)のときだけ飾る、真っ白なデザインの提灯を「白紋天」と呼びます。
この白い提灯は、亡くなられた故人さまが迷わずに初めて我が家へ帰ってくるための特別な目印です。そのため、お盆が終わったら「1年限り」で処分をし、 翌年以降のお盆に使い回すことはありません。

絵柄のついた提灯は、何年でも毎年飾ってOK!
一方で、秋草や蓮の花などの美しい絵柄が入ったお盆提灯は、ご先祖さまをお迎えするための「灯りのお供え」です。
こちらは1年限りではなく、毎年のお盆にくり返し、何年でも飾っていただけます。
特に決まった使用年数はありませんので、組み立てる際に部品が壊れてしまったり、火袋(紙や絹の張られた部分)が破れたり、シミが目立ってきたりするまでは、大切に保管して毎年飾ってあげてくださいね。
お盆提灯の種類・選び方
お店に足を運んでいただくと、本当にたくさんのお盆提灯が並んでいて「どれを選べばいいのかしら?」と目移りしてしまう方も多いです。
お盆提灯は、大きく分けると「吊るすタイプ」「置くタイプ」「ミニサイズ」の3つの形があります。それぞれのお家のスペースや雰囲気に合わせて選んでみてくださいね。
天井や軒先につるす「提灯」

昔ながらのお盆の風景といえば、この吊るすタイプの提灯(御殿丸や住吉、初盆用の白紋天など)です。
玄関先や、お仏壇の前の天井から吊り下げて飾ります。お部屋の上の空間を使うため、お仏壇まわりがすっきりと見え、一気にお盆らしい厳かな雰囲気が引き立つのが魅力です。
鴨居に引っ掛ける金具などを使って簡単に飾ることができます。
畳や床に置く「行灯」

大内行灯と呼ばれる、3本の脚で畳や床に直接置く伝統的な提灯です。
美しい木目の脚や、絹張りの火袋に描かれた上品な絵柄など、高級感と落ち着きのある佇まいが特徴です。
「伝統的なしきたりを大切に、丁寧にお迎えしたい」という方に今でも根強い人気があります。
最近人気のモダンな「ミニ提灯」

最近の住宅事情に合わせて、素心でもぐっと人気が高まっているのがコンパクトなモダン提灯です。
棚の上やお仏壇の横にちょこんと置けるサイズ感で、リビングなどの洋間にも自然に馴染むおしゃれなデザインがたくさんあります。
「大きなお飾りを置くスペースがない」
「マンションなのでコンパクトにまとめたい」
このようなおうちにお住まいの方にぴったりです。
電池式やLEDのものも多く、コードレスなので、すっきりと安全に飾れるのも嬉しいポイントですね。
お盆提灯Q&A
ここからは、素心の店頭でお客様からよくいただく「お盆提灯のちょっとした疑問」に、Q&A形式でお答えしていきますね。
Q:初盆に飾る「白紋天」って何?
初盆のおうちでお飾りする「真っ白な提灯」です。
四十九日を終えて初めて迎えるお盆(初盆)には、絵柄のない真っ白な提灯を飾ります。これを「白紋天」と呼びます。
清浄無垢な白い灯りで、故人さまが迷わずわが家へ帰ってこられるように玄関先や窓際に吊るします。
先ほどの章でもお話しした通り、こちらは初盆のときだけ使う特別なものですので、お盆が終わったら1年限りで処分をします。

近年は、提灯を吊るす場所に困る方向けに、「置き型」の白紋天も人気です。
Q:提灯の処分方法は?
塩でお清めして一般ゴミに出しても構いません。かつては精霊送りやお焚き上げに出せるところもあったようですが、最近ではあまり見られなくなりました。
「自分で処分しづらい…」という方は、素心の各店舗へ持ち込んでいただければお引き取りさせていただきます(有料)。
Q:1対飾りじゃないとダメ? 片方だけでもいいの?
伝統的には左右に1対飾るのが基本ですが、最近は「置く場所がない」「お仏壇が小さい」というお家も多いため、1台だけで心を込めて飾るご家庭が増えています。
素心でも1台から買えるモダンな提灯を多数ご用意しています。
Q:浄土真宗ではお盆提灯を飾らないの?
浄土真宗では、ご先祖さまは迷わずお浄土へ行かれていると考えるため、お盆の時期のお迎えの目印としての提灯は原則不要とされています。
ただ、仏さまへの感謝を表す「灯りのお供え」として、また季節感を演出してくれるものとして、絵柄入りの提灯を飾ることは素晴らしいことで、実際にお盆提灯を飾られる方も数多くおられます。
おわりに
今回は、お盆提灯の意味や飾り方、選び方についてお話ししてきました。
いろいろとしきたりやルールをお伝えしましたが、一番大切なのは、伝統的な形式を大切にしつつ、「ご先祖さまをあたたかくお迎えしたい」というお気持ちではないでしょうか。
お盆の季節に部屋をやさしく灯してくれるお盆提灯は、ご先祖さまへの目印やお供えになるだけでなく、私たち自身の心にもスイッチを入れて、ご先祖さまをお迎えするモードにしてくれます。
最近は「お盆提灯なんていらないよ」とお考えの方も少なくないと聞きます。
でも、年に一度のお盆という素敵な行事だからこそ、ぜひとも「形から入る」ことを試してほしいと思います。
あなたのおうちならではのお盆を通じて、大切な故人さまやご先祖さまと一緒にあたたかい時間を過ごしてもらえたら嬉しいです。
もし、「うちの間取りにはどの提灯が合うかしら?」「飾り方が分からない」ということがあれば、いつでも素心加古川店・高砂店・姫路店にご来店ください。
みなさまが安心して素敵なお盆を迎えられるよう、お客様に見合ったアドバイスをさせていただきます。
みなさまのお盆が、やさしく、かけがえのない時間になりますように。
素心姫路店の藤原でした。


出演:藤原加衣(素心姫路店)
執筆:玉川将人(素心メディア事業部)
