こころね

娘への愛情で買ったお仏壇【お客様インタビュー・高岡ひろみ様】

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素心がお仏壇のお手伝いをさせていただいた
お客様へのインタビュー。
加古川市の高岡ひろみさんのお嬢様は
35歳という若さで息を引き取りました。

辛さや悲しさを胸の中に抱えながらも
「お仏壇は娘と通じる場所」と高岡さん。
仏壇を決めるときの心情や
日々の祈りについて
丁寧に語って下さいました。

納得したお仏壇の方が、気持ちがまっすぐ届く

素心さんとは、お寺の住職にご縁をつないでいただきました。大事な娘の仏壇ですから、インターネットのようなどこのお店か分からないところでは買いたくはなかったですし、他の仏壇屋さんも見て回りましたが、やっぱりお寺にゆかりのある素心さんがいいなと思い、加古川店に伺いました。

すると、一番はじめにこのお仏壇が目に入り、すぐに決めました。大きさもデザインもイメージしていたものとぴったりで。その上、主人も買うと決めたらせっかちな性格ですから、迷うことなく決まりました(笑)。

やっぱり、妥協したものよりも、「これ!」と納得したものを選んだ方が、実際に手を合わせるときに気持ちがまっすぐと届くと思います。ですから、こちらのお仏壇でよかったなあと思いますし、きっと娘もそう思っているはずです。

日常の中の祈り。仏壇の前では祈らずにはいられない

朝起きたら、「おはよう」の挨拶をします。昼に仏間の前を通るときもお線香をあげますし、お買い物に行くときも「行ってきますからね」と声をかけます。お仏壇を通じて、日常的にお話をしている感じです。夕方はごはんを差し上げて、分からないなりに般若心経を読み上げています。

お経を読んでいるとぽろぽろと涙が出てきます。でも、お経をあげると故人さんも喜ぶとどこかに書いているのを見まして、気持ちが通じるのであればお経をあげさせてもらおうと、義務とかではなく、1日の日常になりました。

もちろん、仏壇の前にいるとき以外でも娘のことを考えますが、お仏壇の前では、「ちゃんと成仏するんやで」と祈らずにはいられない、そんな感じです。

インタビューは終始和やかな雰囲気の中行われました。時折笑顔を見せる高岡さん。「もちろん、辛くてさみしいけれど、娘と一緒にいる感じがするんです」と話します。

「子どもらしい娘でお菓子が好きだった」と高岡さん。生前に大ファンだったという元宝塚歌劇団のトップスター・明日海りおさんのパンフレットも添えられている。

「あんまり悲しむと成仏できないんだよ」と主人にも言われますが、でもやっぱり悲しいですよね。主人も毎朝毎晩と手を合わせています。これまで仏間に出入りしなかった犬たちも、なぜかこの部屋に入ってはくつろいでいる。娘が生前すごくかわいがってましたから、犬たちもその存在を感じているのかもしれないですね。

愛情で買ったお仏壇。娘にできるせめてものこと

祈らずにはいられない。そんな心持ちの中で、気に入ったお仏壇に巡り合えた。素心さんには本当に感謝しています。

遺された私たちが娘に対してできることって、ないんです。せめて気に入ってくれるお仏壇を用意して、しっかりと祈ること。それくらいしかできませんものね。本当に娘への愛情で買ったお仏壇です。それ以外に考えられない。亡くなってしまったとしても、今でもかわいくてたまらないんです。

素心さんにも、そして担当の北島さんにも、本当にいろいろ親切にしていただいて感謝しています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

「私が笑うことで、娘もきっと笑ってくれている」。そんな想いが、高岡さんのことばの端々からこちらに響いてきます。毎日の暮らしをお嬢様と一緒に。お仏壇は、そんな二人がつながりあう入り口のような場所なのかもしれません。


構成・文 玉川将人
撮影 西内一志